F-15Eは、マクドネル・ダグラス社(現ボーイング社)が開発した戦闘爆撃機である。愛称はストライクイーグル(Strike Eagle:攻撃する鷲、の意味)。
マクドネル・ダグラス社(当時)がF-111戦闘爆撃機の後継機として開発した、F-15制空戦闘機の改良・派生型で、第4.5世代ジェット戦闘機に分類される直列複座(後席は兵装システム士官)の戦闘爆撃機である。
一機当たりのコストは約3110万ドル。コンフォーマルタンクと呼ばれる増槽を標準装備し、機体構造の強化と長寿命化、アビオニクスの充実を改良の重点が置かれており、中身はほぼ別機となっている。その搭載量の大きさも特徴として挙げられる。
1989年12月より運用を開始したアメリカ空軍に加え、イスラエル空軍・サウジアラビア空軍・韓国空軍が運用中である。今後、シンガポールも導入予定である。
アメリカ空軍では、ベースのF-15C/DイーグルはF-22A航空支配戦闘機への機種転換により2025年までに退役する予定だが、搭載可能兵器の多様性と搭載量の優位性より、F-15EはF-15C/D退役後もF-35A統合打撃戦闘機と共にアメリカ空軍の主力戦闘爆撃機として、運用される見込みである。
1981年3月にアメリカ空軍はF-111戦闘爆撃機の後継機として、敵領空の奥深くに侵入する能力を持つ機体を求める複合任務戦闘機計画「DRFプロジェクト」を発表した。
マクドネル・ダグラス(現ボーイング)社はF-15は大型の機体と強力なエンジンによりミサイル8発を装備してもパイロンに余裕があるため、本格的な対地攻撃能力を持たせることが可能として対地攻撃能力を付加した戦闘攻撃機型の研究を続けていた。同年、空軍より借用したF-15Bをベースにプロトタイプとして爆装可能なF-15を開発した[1]。これに対してジェネラル・ダイナミクス社はF-16を改造して、胴体の延長やクランクトアローデルタ翼への変更を行いペイロードを増やしたF-16XLを作成した。
比較審査の結果、「被弾時生存率、兵装搭載量、将来の拡張性、生産コストの総額[2]」での優位性よりF-15プロトタイプを選択し、F-15Eを開発することとした。1986年12月11日に初飛行を行い、1988年4月に正式に部隊配備された。
現在、F-15Eはアメリカ空軍の他、イスラエル(F-15I)、サウジアラビア(F-15S)、大韓民国(F-15K)で派生型が運用されている。また、シンガポールでの次期戦闘機計画にて同機をベースとしたF-15SGの採用が正式に決定されており、運用が予定されている。
なお、制式化にあたり航空迷彩をF-15のグレー塗装からプロトタイプの暗緑色を経て暗色塗装へ変更[3]している。
基本設計
もともとF-15は投下型爆弾を搭載可能ではあるとはいえ基本的には制空戦闘機である。戦闘爆撃機に発展させるためにチタニウム比率をF-15より増加しつつ機体構造の60%を再設計[4]して強化することにより、最大離陸重量を6tも増強し、さらには機体寿命を16,000時間に引き上げた[5]。これによる機体フレームの重量増は在来型のF-15に対し60lb(約30kg)である[4]。
胴体横の部分にコンフォーマルタンク(密着型増加燃料タンク)を標準装備(着脱は可能)していることもF-15Eの特徴と言える。その為F-15よりも側面部が丸くなっている。このコンフォーマルタンクはハードポイント(兵装を搭載する部分)を減らすことなく燃料搭載量を増加し、戦闘爆撃機の中では最長となる航続距離を実現した[6]。コンフォーマルタンク自体はF-15A開発当時からマクダネル・ダグラス側より「FASTパック」として空軍に提案されていたが要撃戦闘においては棚上げされていたものである。
運用重量増加に伴い主脚の強化とホイールの大型化、アメリカ製の軍用機で初めてラジアルタイヤを採用している[4]。
兵装システムを扱うクルー(WSO:Weapon System Officer)が乗るため乗員は2名となっている[7]。
エンジン
AFEプログラムにより、F100-PW-229およびF110-GE-129に対応したエンジンベイを持つ[8]。ともにエンジン制御のデジタルリソース化が行われた事によって整備性や耐久性も向上している。[8]。
アビオニクス
LANTIRNポッド(暗視装置、レーザー照射装置、地形追従レーダー)を常時搭載している。対地・対空レーダーに合成開口能力を備えたAN/APG-70を採用しており、LANTIRNと組み合わせて目標の地図を瞬時に作成する。これらにより、夜間での山間部飛行も可能としている。
A-D型はアナログ計器を多数搭載しているのに対して、E型では3つのモニターと中央部にあるコマンド入力装置からなるグラスコクピットとなった。また、JTIDS(Joint Tactical Information Distribution System:統合戦術情報分配システム)を装備し、AWACS等を中心に共有する戦闘情報をモニター表示することで戦術状況をリアルタイムに把握できるようになった。
F-15は主翼面積が極めて大きいため低空では突風の影響を受けやすいが、コンピューターの補助により低高度での地形追随飛行を実現している。LANTIRNのAN/AAQ-13航法ポッドの地形追従レーダーは自動操縦装置と連動し、また、飛行可能な経路をHUDに表示することもできる。
兵装
F-15同様の対空兵装(ただし、20mm機関砲弾は500発)に加え、空対地ミサイル、無誘導爆弾・誘導爆弾は勿論のこと、デイジーカッター、クラスター爆弾、果ては2,000ポンドクラスの爆弾、核爆弾であるB83、地中貫通爆弾(GBU-28)などアメリカ空軍で使用しているすべての対地兵装ともいえる多種多様な品目を搭載できる。搭載量も現在現役として活躍している戦闘爆撃機の中ではトップクラスである。
愛称
F-15Eの愛称はストライクイーグル。ストライク(strike)とは対地攻撃という意味[9]。F-15の記録挑戦仕様:「ストリーク・イーグル」と名称が似ているが、両者に関連性はない。また、1991年に勃発した湾岸戦争でのスカッド弾道ミサイル(地対地ミサイル)への攻撃(いわゆるスカッド狩り)を行い、多数撃破したその戦果[10]から「スカッドバスター(Scud Buster)」と呼ばれることもある。その他、「マッドヘン(Mudhen:「泥雌鶏」の意味だが、アメリカオオバン[2])の別名)と呼ばれることもある。
戦闘能力
制空戦闘においては最新のステルス戦闘機・F-22やF-35に凌駕されはしたものの依然として高い水準にあり[11]対地攻撃における搭載兵器の多様性や搭載量[12]、については優位を保っている。
なお、現在までに空対空戦闘で撃墜したことはないが、これまでに数多くの作戦に参加しているものの、全ての運用国を含め撃墜された機体は後述の湾岸戦争で対空砲火により撃墜されたアメリカ空軍所属の2機(後述)しか無く、非常に高い運用成績を誇る。
アメリカ空軍(以下米空軍)はF-15Eを4航空軍の6航空団、10の飛行隊で運用中である。 1988年4月にアリゾナ州のルーク空軍基地に配備され、1989年12月29日にはノースカロライナ州にある米空軍シーモア・ジョンソン空軍基地第4戦闘航空団にて初めてF-15Eの飛行隊(第333戦闘飛行隊)が創設され、初期作戦能力を得た。計画当初は約400機の調達を予定していたが、コストと軍縮のために1994年に209機で生産を一度終了した。しかし、損耗補充分として1996年から再び生産され、2004年までに236機製造された。現在でも225機が主力戦闘爆撃機として運用されている他、退役が発生しているF-15の補足分として、敵防空網制圧、敵防空網制圧等の航空作戦任務に就く事もある。
今後、F-15Eの一部の任務は最新鋭のF-35Aおよび2018次世代爆撃機が引き継ぐ予定となっている。
実戦投入
配備から1年半後の1991年1月17日に湾岸戦争が勃発した。F-15Eは「砂漠の嵐」作戦(Operation Desert Storm)に参加し、夜間攻撃能力が見込まれAWACS支援によるイラク軍の対戦車攻撃に投入され、その後夜間のスカッドミサイル狩りにも投入された。地対空ミサイルおよび対空砲火により2機が撃墜[13]されたが、F-16での対地爆撃が困難の中、戦車やスカッドを大量に撃破する大戦績を収めている。因みに、同基地の336戦闘飛行隊に所属するF-15Eには愛称が付いているものがあり、湾岸戦争当時イラクの大統領であったサダム・フセインの名前を捩った「サダムハンターズ (Saddam Hunters)」なる愛称の機体や、「イラク・フリーダム(Iraq Freedom)」と言った愛称の機体が存在する。
ポップ ルーペ チョーカー シスコ ヤマブキ スカル タイタ イタドリ スター リーザー ケプラー プリンス バトントワラ ビーエス ドリー おおばこ 夢の跡 朧月夜 キック セルフタ 金時 モナーキー シクリカル ショック アウフへ ペンター 旅の夜風 マンド サンチュ ナンバ ショタコ ハンド レイン 都の桜 ハマソウ メッセ ノリウツ しゅひょう ニューメ パンチ ゲーマー ムハンマド ニエオ プレー ビキサン タント ヒッポグ タキシ 秋霖 トラスト
また、1999年3月のコソボ紛争における「同盟の力作戦」、2001年のアフガニスタン侵攻における「不朽の自由作戦 (Operation Enduring Freedom)」、2003年に勃発したイラク戦争における「イラクの自由作戦(Operation Iraqi Freedom)」でも地上支援等の対地爆撃にて活躍した。
近代化
米空軍は2008年よりF-15Eレーダー近代化計画(RMP)で現在のAN/APG-70レーダーをF/A-18E/Fで使用されるAPG-79のプロセッサーを組み合わせた、レイセオンのAPG-63(V)AESAレーダーに変更予定である。
配備基地
航空戦闘軍団
シーモアジョンソン空軍基地(ノースカロライナ州) - 第4戦闘航空団第333戦闘飛行隊 - 第334戦闘飛行隊 - 第335戦闘飛行隊 - 第336戦闘飛行隊
エグリン空軍基地(フロリダ州) - 第53航空団第85試験評価飛行隊
ネリス空軍基地(ネバダ州) - 第53航空団第422試験評価飛行隊 - 第57航空団第17武器飛行隊
マウンテンホーム空軍基地(アイダホ州) - 第366混成航空団第391戦闘飛行隊 - 第391戦闘飛行隊
太平洋航空軍
エルメンドルフ空軍基地(アラスカ州) - 第3戦闘航空団第90戦闘飛行隊
在欧アメリカ空軍
レイクンヒース空軍基地(イングランド) - 第48戦闘航空団第492戦闘飛行隊 - 第494戦闘飛行隊
ベースとなったF-15は、アメリカ空軍さえ安価なF-16とのハイ・ロー・ミックスを強いられる程の高価な機体であり、また、裕福な親米国への輸出に限られた結果、アメリカ以外ではわずか3ヶ国の採用に留まった。
しかし現在では、本機の性能を上回るF-22が登場したこと(2008年現在、納入先はアメリカのみ)により、F-15Eをベースとした派生型を積極的に売り込む姿勢を見せている。F-15Aの登場から30年以上を経て、多くの新型戦闘機が登場した現在では、むしろF-15Eは他の戦闘機に比べて相対的に低価格とみなされ、採用例も多くなった。
イスラエル空軍では、ヨム・キプール戦争によるピースフォックス計画からF-15を導入しているが、1994年(ピースフォックスV)および1998年(ピースフォックスVI)でF-15Eに若干の改修を加えたイスラエル向けのF-15E、F-15Iラーム(Raam[16])を25機導入している。
エンジンはF100-PW-229を、レーダーはAN/APG-70を搭載する。なお、JTDIS・TEWSは省略されているが、エリスラSPS-2110IEWSが装備されている。また、LANTIRNは供与されなかった。
サウジアラビア
サウジアラビアへは、1993年にF-15E型の戦闘能力を一部ダウングレードしたF-15Sが輸出されている。当初は制空戦闘を主な任務とした単座型Sと複座マルチロール型Sの二機種を導入するといわれていたが、全機マルチロール型の機体が72機納入されている。なおサウジアラビア空軍が保有するF-15Sの塗装は、イスラエル空軍や航空自衛隊の保有する在来型のF-15と同じ制空迷彩である。
国情から海外のエアショーへの展示やマスコミへの公開がない為、運用状況に不明な点が多いが、2007年にGE・アビエーションからの発表でエンジンを従来のF100からF110への装換を計画していることが明らかになった。
大韓民国空軍(以下韓国空軍)では、F-4(F-4DとF-4Eの一部)の後継として、F-15E、ラファール、Su-35、タイフーンと共に提案されており、韓国空軍は2002年3月に最終選考に残ったラファールとの比較の結果、F-15K(F-15Eを韓国の要求に合わせたもの)を採用すると発表し、愛称は「スラムイーグル」と名付けられた[17]価格は約1億300万ドル(約126億円)である。2008年10月に第1次F-Xとして導入を進めてきたF-15K計40機(実際には1機失われたので39機)の配備を完了。また第2次F-Xとして国防部はF-15Kクラスのマルチロール戦闘機20機の追加発注を計画しており、再びF-15Kが選定される可能性は高い。
機体
特徴としてはIRST、JHMCSの標準装備、レーダーはAPG-63(V)1、エンジンもGE社製F110-GE-129のライセンス生産型のF110-STW-129を搭載する等、E型より高性能な装備を搭載し、また、アメリカ海軍で使用しているAGM-84H SLAM-ER対地・対艦ミサイルをも採用することで、対空は元より対地・対艦と多目的化したものとなっている。
誤差範囲を平均10mから1mまで減らすことを可能とされる精密爆撃支援のための精密映像位置提供地形情報(DPPDB)のソフトウェアは「武器輸出統制法」に基づく輸出規制の品目であるとして提供されず、アメリカに改善を要請しているものの未だに難色を示されたままである。
また、SLAM-ERを誘導するためのデータリンク周波数が既に第三世代携帯電話の通信媒体であるIMT-2000に占有されており、かつ、韓国では携帯電話の普及率が8割を超えている為、周波数帯が既に枯渇状態となっていることより、韓国空軍はボーイング社と周波数変更などの協議を行ったものの、周波数の変更には約100万ドルの費用 (SLAM-ER 2発分) と1年の期間を必要とすることが判明したため、有事の際は、国民に混乱を来たす懸念を甘受の上で電波統制を行い、一部の携帯電話回線を停波させてSLAM-ERに周波数を割り振ることに決定した。
2006年には実際にSLAM-ERの発射試験が行われ、目標に直撃している。また、同年、高度20,000ftからのJDAM3発の投下試験において全弾目標の2.1m以内に命中しており、着実に運用の実績を積み重ねている。
一応、Link16によるJTDIS (統合戦術情報伝達システム)を搭載しているが、現時点ではまだ地上側設備も整っておらず、E-737早期警戒管制機[18]の納入も2011年[18]以降のため、F-15K同士でのリンクで終わっている。
事故
2006年6月には韓国大邱基地から離陸し、日本海上空にて単独で夜間飛行訓練を行っていた5号機がレーダーより消失、浦項沖北西48km地点に墜落し、翌日に搭乗者2名の遺体が海上で発見された。調査の結果、墜落の原因はパイロットの対G訓練不足によるG-LOC[19]が発生し気絶したと断定しているが、事前に訓練を行っている上、総飛行時間も1,900時間を超えているベテランパイロットがG-LOCを起こす可能性は低いこと等、当該の不明な点も多い。
また、導入直後の2007年2月に大邸基地を地上滑走中にマンホールが抜けタイヤを落とし右主翼を大破させる事故を起こし、一時ボーイング社へ直送しなければならない事態が発生した。なお現在は韓国KAI社で主翼の自主生産を行っている。
追加購入
韓国は2006年6月の墜落事故機の穴埋め分も加えて合計21機の追加購入を決定した。
追加分に対する機能改善については、アビオニクスなどの装備面は不明だが、搭載エンジンはP&W F100-PW-229EEP(EEPはEnhanced Engine Packageの略)に転換している。これについてボーイング社ではEEPによりエンジン寿命を従来の4300メンテナンスサイクルから6000サイクルに改善した結果、メンテナンス費用の削減を見込め、また、エンジン出力も29000lbsから29100lbsに強化されたとしている。
シンガポール
シンガポールでは、2005年9月にA-4SUの後継機としてF-15SGを12機導入することを決定した。AN/APG-63(v)3、液晶表示装置、F-15Kと同じくF-16も使用するF110-GE-129エンジンを搭載する予定である。
なお、当初予定されていた形式番号はF-15Tであったが、これはF-15Sがサウジアラビア向けの機体に割り当てられた為である。
日本のF-Xについて
現在日本の航空自衛隊では米空軍に次ぐ稼働数となる203機のF-15J/DJを運用している。これに加え、防衛省では2005年(平成17年)8月より、F-4EJ改の更新機種(いわゆるF-X)として、ロッキード・マーティンF-22 ラプター、ボーイングF/A-18E/F スーパーホーネット、フランスのダッソー・ラファール、国際共同開発のタイフーンと共に、このF-15E ストライクイーグルを検討対象とした。
ボーイングではこれに応え、F-15Eを高機動化させて空対空能力を増強(単座型も提案されている)した日本向け改修型F-15FX[20]を提案している。
有利な点としてはライセンス生産が可能であり、なおかつ大量のF-15を生産・運用している[21]日本側にとって、生産から整備・運用・操縦に至るまで機体についてノウハウがあることが挙げられる。日本がステルスを重視しないのであれば、マルチロール機、および、戦闘攻撃機としての性能も問題ない。しかし、従来のF-15と外見は同じでも60%の再設計が行われている(すなわち、ほとんど別の機体になっている)ために内部部品に互換性がほとんどない点や、韓国(DPPDB等)やイスラエル(LANTIRN)の例のようにソフトウェアの輸出規制に抵触する可能性があり、その面では不利である[22]。
バリエーション
F-15Eについては、採用国の要求に合わせた改修が施された機体が多く作られている。これに加え、E型をベースとした発展機の提案もなされているが、こちらは現在までに採用実績はない。
基本型
F-15E
対地攻撃能力増強のためベースのF-15Bから機体構造他大幅な再設計を行った米空軍向け基本型。
F-15I
イスラエル向けのF-15E
F-15K
韓国向けのF-15E
F-15S
サウジアラビア向けのF-15E
F-15SG
シンガポール向けのF-15E。APG-63(V)3を搭載予定。
発展・改良型
F-15F
単座の制空戦闘機に回帰した構想のみの機体で、対地攻撃用途はこれに付随する形となる。アメリカ空軍向けに稼働していたF-15Eの生産ライン維持のため、イスラエルやサウジアラビア、西ヨーロッパ諸国への売り込みが図られていた。E型の輸出が容認され、選定国の何れもがE型を採用したため、開発される事はなかった[23]。
F-15 FOWW
F-4Gワイルド・ウィーゼルの後継機計画FOWW(Follow on Wild Weasel)で提案された機体。ワイルド・ウィーゼル用の機材を搭載し、その一部は胴体下面にコンフォーマル・パックに収めて装着される。武装はAGM-88 HARM、AGM-65 マーベリックが予定された。後継機としてはF-15 FOWWの他、F-16やトーネード ECRの計3種が検討対象とされたが、F-16が選定されたため、採用される事はなかった[23]。
F-15FX
日本のF-Xに提案されている機体。F-15Eを大幅に改良した型。APG-63(V)3、もしくは、APG-63(V)4を搭載予定。
F-15U
F-15Eの水平尾翼を廃してデルタ翼化した大規模発展型。アラブ首長国連邦へ提案していたがF-16E/F(Block60/62)の選定により構想のみに終わった。その後韓国向けに提案中。
乗員: 2名
全長: 19.44 m
全幅: 13.05 m
全高: 5.63 m
翼面積: 56.5 m2 (C)
最大離陸重量時翼面荷重: 650.265 kg/m2 (C)
空虚重量: 14,515 kg
最大離陸重量: 36,740 kg
燃料容量: 7,643 L(機内)、2,737 L(コンフォーマル増槽) ×2、2,309 L(ドロップ増槽) ×3
動力: P&W製 F100-PW-229 ターボファンエンジン × 2
F-15K/SG:GE製 F110-GE-129 ターボファンエンジン × 2
推力: 8,076 kgf(クリーン)× 2 /12,642 kgf(オグメンタ)× 2
巡航速度: M0.9
最大速度: M2.3(最大M2.5)
航続距離: 3,450 km(フェリー)、5,750 km(増槽)
戦闘半径: 685海里(1270キロメートル)
実用上昇限度: 19,800 m (65,000 ft)
固定武装: M61A1 20mmバルカン砲 ×1(装弾数:450〜512発)
兵装類最大搭載量: 11,113 kg